左斜め上からジュエリー業界を元気にする中小企業診断士のブログ

ジュエリー業界や小売業にとどまらず、中小企業の皆さんのお役立ち情報を随時配信中。補助金活用、経営体質の改善、事業活性化に繋がる新規事業展開などが主なテーマです。

2019年03月

左斜め上からジュエリー業界を元気にする中小企業診断士 広岡徹也です。
先日、ローランドベルガー日本法人の会長・遠藤功先生のセミナー
受講しました。
小売店経営の皆様にもお役に立つ内容と思い、私なりの解釈を入れつつ
そのまとめを書きます。

<企業を取り巻く外部環境>
 VUCAの時代 乱気流のなかで経営している
 Volatility   不安定
 Uncertainty   不確実
 Complexity    複雑
 Ambiguity    曖昧模糊

<生き残る唯一の方法>
 ・理想の未来像は自分の手で考えて、具現化していくこと
  答えは自分で創る
 (周りの変化や環境に合わせていこう…× 予測不能で合わせられない)

 ではどうやって?
 1.Forecasting 現状で実現可能と考えられることを積み上げて、
                                   未来の目標に近づけようとする改善の考え方
   
 2.Backcasting   未来から考え、逆算して実行する変革の考え方
    
 ➡この1と2を組み合わせ、両輪で会社を動かしていこうというものです

<事例>
 ・1.の現状積み上げを極めたトヨタでさえも、2.のBackcastingを組み合わせた
  経営にシフトしている。
 トヨタの例 
 理想の未来:移動サービス(MaaS:Mobility as a Service)を提供する会社になる

 1)ソフトバンクとの提携
 ➡移動サービスを提供するインフラ・プラットフォームを構築していくのに最適な
  パートナーと判断

 2)すべての販売店でシェアリングサービスを提供する
 ➡移動サービスの核となるサービスを展開していく
 
 3)国内販社の構造改革(4チャネル➡1チャネル化)
 ➡モノとしての自動車販売は未来においては減るとの判断。販社カテゴリー毎の
  専用車種の垣根を撤廃し今後は新車投入すれば、全販売店で取り扱いが可能となる。
  開発コストの回収もこれまでよりは容易になる。

<経営を構成する3要素>
①ビジョン(なぜ自社は存在するのか:Why)
②競争戦略(差別化を図るために何を具体的な価値を生むか:What)
③現場オペレーション(どのように価値を生み出すのか:How)
※①~③をチェックし、変えるべきところを変える

<自社を変えて生き残るための流れ>

1.Forecasting(現状積み上げ型)での地道な足元の業務改善を行う
  例:製品サービスの見直し、無駄な業務削減、組織スリム化 など
  ➡捨てる やめる 入れ替える… 「代謝」

2.Backcasting  未来から考え逆算して変革を実現する
  (代謝が不十分では変革を行う体力がそもそもありませんので、しっかり
   代謝しましょう)
  例:地域貢献を旗印に異業種でのローカルプラットフォーム構築  
  地域の異業種業者との提携、合同イベント開催、顧客名簿の相互活用…  
  ➡作る 創る 造る… 「創造」   

「代謝」と「創造」の両輪で自社を動かす

<成功の方程式>
 熱 + 理  + 情 = 利
情熱  合理性  心   利益

そのためには現場を取り仕切るプロデューサー(=社長)が必要で、以前お伝えの通り、
社長のビジネス戦闘力を高めることが必要不可欠です。
現場の最大の敵は「無関心」です。現場のスタッフが気持ちよく動けるよう、脚本・演技
指導をお願いいたします。
今日はこの辺で。最後までお読みいただいてありがとうございました。

左斜め上からジュエリー業界を元気にする中小企業診断士 広岡徹也です。
切り口は色々ありますが、最近読んだ本などから考えると、成功するポイント
として以下の3つが 挙げられます。

1.後行投資 を基本対応とする

・営業を先行させるということです。  
売れる状態を先に苦しんで作ってから、後から投資します。  
宝飾業界で言うと、中国人のバイヤーの方々なんかは実践してますよね。  
該当商品の写真を取って、ウィーチャットなどのSNSで自分の営業ネット
ワークに情報を投げ込み、売る相手と価格もほぼほぼ決めたうえで、  
仕入れ業者と価格条件を詰める…先に営業ネットワークを作ることに苦労
されたと思います。
イベントの集客も同様です。お客の予約確定なしに見切り発車で何とかなるで
やるのは×ですね。売れる状態を先に作る=予約を確定させることがまず重要です。
イベントがマンネリで人が来ないというなら、アイデアを出して自分たちが呼びたい
お客が来たいと思うような中身に変えましょう。

2.立地に頼り過ぎない

・人が大勢通る場所、富裕層のお客が行き来する場所で店を構えたい・・・。
良いお客を手っ取り早く捕まえたいという気持ちはわかるのですが、コストは
確実に高くなり、固定的な費用として重くのしかかります・・・。
・成功確率を高めるには、むしろ賃料が安価なところに店を構えて、来てもらえる
何か、再来店を生む仕組みなんかを工夫して、自社ならではのオリジナリティを
磨くことが最も大事と思います。

3.自分の夢を持ち、そこへのこだわりを持ち続ける
・自分の夢(社会に貢献するもの)を持ち、オリジナリティを1点集中で作り、
とことん突き詰めていきましょう。

以下は例です。
➡自分の母親に老後の人生が何もなくてつまらないものではなく、楽しく
  いきいきと気が付いたら100歳近くまで長生きしてほしい… 。
  それを発展させて、母親と同世代のシニアのお客の素敵な長生きを支援したい。   
  自分自身はジュエリー小売店経営なので、一点集中のポイントを考えると、
  ジュエリーが奥深いもので、洗練された大人のオモチャとして、お客自身が
 「付ける」「創る」「造る」楽しさを体験できる場を提供したい。 


<一点集中のオリジナリティ例>  
1)イベント企画←どこのお店でもやっていると思います
➡「付ける楽しさ」
・ジュエリーを身に着ける場、ファン同士の交流・集いの場 

2)プロの写真家による写真撮影・贈呈
➡「付ける楽しさ」
・お客自身がジュエリーを身に着けて、プロの写真家に理想の状態で撮ってもらうと、
生活にもハリが出て良い効果があるそうです。 (科学的な根拠はありませんが)  

3)保有ジュエリーの有効活用の講座開催
➡「創る」「造る」楽しさ
・娘さんやお孫さんに譲り渡すにあたり、喜ばれるデザインのトレンド研究
・デザイン画 講座(お客がアイデアを考え、デザイン案を作る)  
・娘さんやお孫さんと一緒に一部のリフォーム工程を自分で行い、製作体験をする
・産地見学(鉱山よりの発掘される現場やカットの現場を見る)  
・オークション体験イベント(自分のジュエリーがいくらで競り落とされるか、
プロと一緒に行き、値段に納得すればそのまま売る。創るヒントにもなるはずです)   

上記は私のジャストアイデアですが、決意を持ってわくわくするような夢を持ち、
それを実現させていくには?と考えればアイデアは必ず出てくると思います。
活路は見出せるはずです。
 
自分自身のこだわりを落とし込んでお客を喜ばせるという強い決意を持つ ことです。
決意は中傷をアドバイスに変え、迷いと不安を消し去ります。 最後までお読み頂いてあり
がとうございました。   


左斜め上からジュエリー業界を元気にする中小企業診断士 広岡徹也です。
今日は土壇場に置かれた企業が踏ん張り、改革していくためのポイント
について書きます。過去読んだ書籍と私自身の経験によるものです。

1.現実をシビアに把握・謙虚に振り返り・反省する
・組織の大小に関わらず、現実直視をきちんと行うだけでもかなりの努力を
 要します。不採算事業を存続させる、不良在庫の処分を先送りする…など
 直視できずにズルズル行ってしまい、打ち手・選択肢が減っていく事例は
 枚挙に暇がありません。
・成功する組織改革は強烈な反省論がスタートとなります。
 全員が自分もまずかったと強烈な自省の念に駆られるものでないといけません。
 徹底的な事実・データに基づく総括が不可欠です。そうでないと「強烈」
 にはなりません。
 人のせい、組織のせいにするケースも多いため、組織の痛みを個人レベル
 まで分解することがカギとなります。
 自分の痛みとして危機感を抱いた人は自分のために解決を図るべく動き始めます。
 組織改革の際に気をつけることとして、スピードに関する組織カルチャーを
 最初にリセットしないとうまくいかないことが多いです。
・ですので、組織内で抵抗や反発が出ても、期限を切ってやるべきことを先頭に
 立って進める、これまでのチンタラやっていたスピード感を強く否定することです。 
 その中での組織内の動揺はむしろ必然、歓迎すべきことと考えましょう。

2.組織改革の計画策定者と実行者は同一にする
これはものすごく重要です。要は数値面の計画を組む者とそれを実行する者は
同一でなければなりません。組織の大小関係なく、これは不変の大原則です。
私も目の当たりにしたことがありますが、計画策定者=外部から期限付きで来た人たち、
実行者=創業者一家というように、計画策定者と実行者が違うと、お互いそれぞれが
相手のせいにします。
計画策定者➡計画はこちらで組んだので、あとは現場を取り仕切っている社長・専務
      次第ですね
実行者  ➡組まれた販売計画に則って動いてはいます。日夜頑張っているし、売れない
      のはこちらのせいではありません。計画そのものが無茶なんではないか?

必ずこのようになってしまいます。
他人にやらせることを前提に建てた計画は無責任になりがちです。あとで失敗の
原因を計画のせいにすることもしばしば起きます。

3.組織改革のシナリオはシンプルに描く
・問題を生み出すメカニズムが見えたら 単純化して原因ロジックを描きます。
そもそもダメになっている事業、企業において改革アクションをあれもこれも
なんて物理的にできません。
色々あるなかで削ぎ落とし、本質的な部分に絞り込んで1点集中でここを変えよう
というのが取るべきアプローチになります。

4.トップのしつこいフォロー
シナリオの内容の良し悪しよりも、トップが組織末端での実行をしつこくフォロー
するかどうかのほうが結果に大きな影響があります。
トップの本気さは敏感に組織のなかで伝播します。

日々コツコツ 顧客を喜ばせる感動させ続けることで、会社としての土壇場や
崖っぷちを迎えないようにするのが最善であるのは言うまでもありません。

ざっとお伝えしましたがこんな感じです。今日はこのへんで。最後までお読み頂いて
ありがとうございました。

左斜め上からジュエリー業界を元気にする中小企業診断士 広岡徹也です。
少し前にコーチングの質問について触れましたが、目標設定についても
知っておくと便利なので書きます。

コーチングは回りくどい、面倒臭いと思っている方も中にはいますが、
ポイントを押さえればビジネスの実践でも役に立ちますし、自分自身
の目標達成にも効果的に使えます。

コーチングでは、まず変わるべきはメンバーではなく自分と考えましょう。

ビジネスの現場でコーチングがうまくいかない理由は以下の2つと言われています。
1)リーダーとメンバーの関係性(が悪い)
2)効果を実感していない(リーダー、メンバー双方)

毛嫌いしている人がもしいれば、コーチングのGROWモデルを騙されたと思って
実践してみましょう。
GROWモデル


GROWモデル
1)G GOAL   理想の未来=目標
2)R Reality  現状  Resource 資源
3)O   Options   選択肢(できるだけ多く出す)
4)W   Will   意思

1)理想の未来を明確にする
「具体的にどうなりたいのか?」数字に落とし込む
「なぜそうなりたいのか?」「それをクリアするとどんな良いことがあるのか?」
例 お手本にしたい人は?

五感を刺激しながらイメージを描くと理想像を共有しやすいです
・実現したらどんな景色が見えるかな?(視覚)
・達成したら周りはなんて言うかな?(聴覚)

※ちなみにですが、目標設定のポイントは「SMART」です
S specific  具体的
M Measurable 測定可能
A achievable 達成可能
R Result-based 成果に基づいている
T  Time-bound  期限付きの目標

2)現状を明確にする、使えるリソースのあたりも付ける
具体的に聞く
1つ1つ洗い出して目標や理想とのギャップを明確にする
「現状そうなっている原因を1つあげるとしたらどんなことが考えられる?」

目標達成に向けてどんなリソース(人、モノ、カネ、情報、経験、時間・・・)
が使えそうかも洗い出す。
「忙しい状況下で、何があれば目標達成に繋がるかな?」

3)行動の選択肢をリストアップ
目標と現状のギャップを埋める具体的方法について考える
自由に出してもらう 引き出す
「目標に近づいていくために、何ができそう?」

4)実行への意思確認
どれを実行に移すかを本人に決めてもらう
「まずやってみたいのは?」
「いつからどうやってやる予定なの?」

決めたうえで、いつ どこで どのようにを落とし込む
すぐに取り掛かれる状態まで具体化する 5W1Hで
その後のフォローも決める 継続する行動促進のために必要

人に使う前に自分自身で使ってみて、効果を多少なりとも体験・実感したうえで
実践で試してみることをお勧めします。
最後までお読みいただいてありがとうございました。

左斜め上からジュエリー業界を元気にする中小企業診断士 広岡徹也です。
今回は残存者利益を考えたいと思います。
ジュエリー宝飾業界でも、特に地方については、今後 都市部よりも速い
スピードで高齢化と過疎化(人口減少)=顧客の減少が進展すると見込まれ
ています。
書籍「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」 でもかなり克明に
書いてあります。
地方では百貨店もビジネスが成立しえないとして店舗の閉鎖も今後余儀なく
されるだろうとのこと。

ここで考えてほしいのが、残存者利益です。
念のため残存者利益の定義を確認すると、
「収縮傾向にある市場において、競争相手が撤退したあと、生き残った
企業のみが市場を独占することで
得られる利益」とされています。

その前提として、
1.市場がゼロにはならない
2.ライバルが確実に減っていく

ということです。商圏の人口が増えずとも、その地域で生き残れば、周りの
同業の撤退業者のおこぼれが発生します。
それまでをどう生き残るか?ということが重要ですね。
以前からお伝えしている通り、そこは既存顧客へ宝飾品の整理相談・活用の
専門窓口を作り、過去売った品物および今保有している品物に対する出口提案を
愚直にやっていくことが突破口の一つになると信じています。
一つの裏付けとなるのがCtoC(メルカリ)の市場規模の拡大です。
メルカリの有価証券報告書を見ると、直近期のメルカリ1社のCtoCの流通額
はおよそ3,500億円です。カテゴリーは全てですが、これだけの金額で買った
品物が個人間で再流通されていることを考えれば、扱いカテゴリーを宝飾品に
限定して新品販売頼みのビジネスモデルではいずれ限界を迎えます。

自社の顧客について、
・そもそも実数で何人いるか?
・エリア(店舗別)はどこに点在しているのか?
・年齢の分布は?
・購買上位層(上位の定義は企業によって違うと思います)はそのうち
 何名、何%を占めるか?
・それぞれのお客にどんな宝飾品を販売したのか?
 など、この際 きっちりと棚卸をしてみましょう。
 必ず何かしら見えてくることがあるはずです。 
そのうえで、自社のセカンダリーサービスのコアターゲットを具体化して、イベント
ありきではなく、常設の専門窓口に来てもらうよう、呼びかけていきましょう。

例えば、調べた結果 70歳以上で、車で出てくるにも30分以上かかる、ただし品物は
高額かつハイスペックなモノをお持ちのお客が20%程度いる…みたいなことになれば
車を買って少しいじって、出張訪問サービスを始めるという選択肢もあり得ますよね。
いざ始めてみて、自宅にお邪魔してみて、一定程度の宝飾品をお持ちのお客は〇〇という
お困りごと(例:絵画や骨とう品も持っていて査定に来てほしい…、土地を複数持って
いて相続に強い弁護士を紹介してほしい…)があれば、付け加えたり、修正していけば
良いのです。

少し前の日経新聞で、プロ野球の権藤元監督も、運は動かない限りやってこないと
コラムに書いていました。待っていては何も道は切り拓けない、その通りと思います。
地方の宝飾小売店で活用すべき最も大事な資産は今いるお客です。
お客の棚卸➡コアターゲットの具体化➡専用窓口展開➡最終的にお客の問題解決
のお手伝いをして喜ばせること
が生き残りに直結します。
最後までお読み頂いてありがとうございました。

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