左斜め上からジュエリー業界を元気にする中小企業診断士 広岡徹也です。
先月26日に「ジュエリー宝飾のセカンダリービジネスの戦略的な展開」
というテーマで話をいたしました。その概要をまとめましたので簡単に
ご紹介します。
(過去の掲載情報と重なるところがありますが、それはそれだけ重要
 ということです。)
1.マーケットの概況
ジュエリー宝飾のセカンダリーマーケットは日本国内で累計8億個、
時価換算ベースでも推計5兆円程度あると言われ大きな規模ですが、
その一方で異業種の参入・台頭で整理処分ニーズはこれら業者に
シェアを奪われている実状があります。
セカンダリー講演②0409

具体的には、地金買取レートの高さを武器とする総合リサイクル
業者を筆頭に、重い腰を上げ始めた百貨店、CtoC市場で言えば
メルカリ(メルカリ1社での流通総額は全カテゴリー延べ約3,500億円)などです。

2.セカンダリーマーケット取り組み事例
それを踏まえて実事例としてお伝えしました。
事例企業は後発・上場を目指すベンチャー・宝飾セカンダリー専業の立ち位置で
顧客がいないなかで、立地面(都心型百貨店や売上規模の大きいSC)や販促面
(富裕層へのDMや純広告その他)で大きくコストをかけて富裕層(=ジュエリー
宝飾品を持っている顧客)への訴求・アプローチを積極的に行っています。
その中で、宝飾セカンダリービジネスでフロントサービスとして重要な役割を果たす
のが「買取」であり、事例企業では買取レートが複数ある、預かりも相応にあること
などを説明しました。
セカンダリー0409

3.実事例を踏まえた地方の宝飾小売店における戦略・方針
地域で先発企業として経営しておられる会員店の皆さんにおいては、長年ご愛顧頂いて
いる顧客が存在していることが大きな強みなので、その顧客、特にVIP顧客の棚卸をこの
タイミングでやられることをお勧めします。一定以上の購買金額、件数のVIP客がどの
地域に、何人いて、何を過去に買ってくださり、家族構成(譲り渡す人がいるのか)など、
VIP顧客について掘り下げて把握することで、各会員店におけるセカンダリービジネスの
展開が見えてくるものと考えております。
例えばですが、調べてみたら競合店舗との関係上、自店より車で30分かかる特定地域に
40%いる、そして大半が80歳前後で1人で暮らしている方々だ…となれば店舗にも
来づらいがお店の信用信頼はあってお家に入れてくれる…=訪問対応をやる等の選択肢
になります。
こういった意思決定にかっちりとした「正解」は存在しませんので、仮説を立ててリスクと
コストを抑えながらまず動く、そしてそれを成功に導く実行力・軌道修正力が発揮されて、
初めて「正解」になると思っています。
今日はこのへんで最後までお読みいただいてありがとうございました!